パオスの紹介


パオスの名前の由来

パオスの野外体験活動

パオスとは、「パオ」の集合体という意味の造語です。

「パオ」は、自然生活の達人である遊牧民の住まいであるテントです。

自然生活の達人である遊牧民、子ども達にも自然とふれあうことで、冒険と発見に満ちた心はずむ世界を体験させてあげたい。

そんな願いを込めて「パオス」と名付けられました。


パオスのはじまり

パオスのはじまり

パオス野外教育研究所は屋外遊びや自然遊びの少なくなった1981年(昭和55年)、子ども達が自然の中で思いっきり遊び冒険心を発揮する体験学習の場を企画し実施する目的で設立されました。
年間を通じて実施される活動では、指導者(リーダー)のもとで小学生や中学生の子ども達が安心して家から離れ、宿泊を伴う野外キャンプでそれぞれの個性を発揮し、「おもしろい」「楽しい」「できる」という、心をのびのびと深呼吸できるプログラムを常に考えています。
子どもの「遊び」は、社会の基礎を体験する大切な「学びの場」であるといわれています。人間関係のコツを知り、ルールを守り、実社会とのつながりを自ずと学ぶからです。
子どもの「遊び」は、直接体験です。「不足のある世界=自然のある世界」では直接体験が豊富にできます。自然の世界の中には子ども達の出番がたくさんあります。
子どもの「遊び」は、生まれつき持ち合わせているすばらしい能力をバランスよく発達させてくれます。知らないうちに身体機能を強化成長させます。
そして、「遊び」は、自発的な好奇心を喚起し、満足感と知的なものへの興味を促します。そのような観点から、わたくしたちの活動は押しつけや訓練指導ではなく、子ども達の実体験を豊富にするということが大きな柱になっています。
子ども達の出番を数多く提供し一人ひとりのたくましい成長を将来に向けて求め続けたいと考えています。


パオスが考える野外教育

完全な無傷を要求する時代、でもそれで良いのでしょうか

パオスが考える野外教育

便利な社会に長くいるとそれが当たり前になり、周囲の変化に疎くなってしまいます。いわゆる危険ボケです。転倒時にとっさに頭や顔をカバーする行動がとれない。体の反応が鈍くなっていて、瞬時に体が動かない、手が出ない、子どもたちの防衛体力が低下しています。それで、ちょっと転んだだけでも、前歯を折ってしまうような大怪我をしてしまうことにもなります。

いま子どもたちが訓練できない環境が出来上がってしまっています。何でも危ないから禁止、柵をする、蓋をするという対策が安易に取られすぎているように感じます。親は子どもの完全な無傷を要求します。そんな状況では、子どもたちは自分の安全を学ぶことができません。
先ず、しっかりとした体験的安全教育が大前提ですが、すべての子どもたちに大なり、小なりリスクがあることを理解し、そのリスクを回避する能力を高めることが重要だと考えています。

すり傷・切り傷・打ち身・たんこぶは子どもの勲章

すり傷・切り傷・打ち身・たんこぶは子どもの勲章

私たちは、自然遊びの安全対策の1つとして「すり傷、切り傷、打ち身、たんこぶは、子どもの勲章」と宣言しています。
小さなリスクを体験して、大きなリスクを回避する。子ども自身が危険を回避する能力、そして危険を予知する能力をしっかり身につける必要があると考えます。
キャンプから帰ってきたら、手や顔にすり傷やバンドエイドがついています。これを積極的に受け入れてもらえたら子どもたちは心から元気づきます。
虫を夢中で追いかけ転んだりすべったり、細い坂道からずり落ちたり、野外での料理中に熱い飯ごうに触ってしまい、軽いやけどをしたりすることもあります。その都度子どもたちは、痛い思いをしますが、「今度は気をつけよう」と身をもって安全というものを学ぶことになります。
「これは危ないから禁止!」では、子どもたちは、自分を守る術を学ぶことができません。痛みがあってこそ、子どもたちはそこから慎重になるということも学んでいきます。体験活動の安全対策や安全確保は大前提ですが、すべての子どもたちに大なり、小なりリスクがあることを理解し、そのリスクを回避する能力を高めることが重要だと考えています。

ホームシックは成長の儀式、だからお赤飯でお祝いを

ホームシックは成長の儀式、だからお赤飯でお祝いを

日が沈み、あたりが暗くなってくるとホームシックにかかる子が出てくる。家族のことを思い出し、泣きじゃくり、とても寂しそうな顔をしている。ホームシックは成長の儀式。毎年、2,3名の子が、このホームシックにかかる。聞き分けが良くて、精神的に少しで成長している子に多い傾向です。「お母さんに会いたい」「家に帰りたい」寂しくて、悲しくて涙がこみ上げてくる。はじめて味わうこの気持ちに、子どもも戸惑っている様子。「いま、この子は、自分を見つめて、ありのままの気持ちを受け入れ、乗り越えようとしている。」その気持ちが伝わってきます。キャンプや旅先でかかるホームシックは、その子が成長するためのひとつの儀式であると思っています。ちょうどセミの幼虫が、脱皮して成虫するように。子どもにとっては、大切な大切は、自立の第一歩。だから、ホームシックになるということは、お赤飯を炊いて祝うことだと考えています。


赤城パオス活動センター

赤城パオス活動センター

パオス野外教育研究所は、1981年(昭和55年)より活動を開始しました。

1984年(昭和58年)には、子ども自然体験専用ゲレンデ『赤城パオス活動センター(右記写真)』が群馬県赤城村に完成します。

群馬県赤城山の村はずれにある、約6000坪ある森の中に赤城パオス活動センターはあります。松ノ木が林立する小高い山を開拓して、電柱ログハウスを作り、広場、キャンプ場、自炊施設を手作り、30メートルのターザンロープも完成させました。森の遊び場はいまでも進化中です。

広大な活動センター敷地内には、宿泊機能が整った風情ある鉄骨作りの本館の他、キャンプ場、野外炊事場、屋外デッキ、おもちゃ工場、野菜畑、食堂もあります。

春夏秋冬、子ども達の自然あそびや野外体験、キャンプやスキー教室などの拠点として多くの野外体験プログラムを毎年開催し活動をしております。



赤城パオス活動センターの紹介